五世川柳作品

   かんざしの足くたびれる紋日前   (柳多留65篇・文化10)
   
雪舟の富士三幅の一と成り     (柳多留66篇)
   宿下り朝寝の蚊帳も片外し     (柳多留69篇)
   酒を止めたれどやつぱり銭がなし  (柳多留100篇・文政11)
   馬士唄で二三里帰る村素見      (柳多留127篇・天保3)
   小便に楯板かざす女武者    大尾 (柳多留124,127篇・天保3)
   神さびて光の増さる祭り武具    (新編柳多留38篇)
   身にあまる風にひれふす川柳    (天保の改革に伴う褒賞に)
   和らかてかたく持たし人ごころ   (句碑・年代不詳)
   愛されし雅を思ひ出に散る柳    (辞世)