短 冊 ギャラリー

五月鯉四海を呑まんず志

川柳久良伎

日本の礎となる宗吾霊

川柳久良伎

玉川へ来て広重の波の色

川柳久良伎

青龍展 院展に鳴門の渦を巻おこし

川柳久良伎

    川柳中興の祖筆頭の短冊。「五月鯉」の句は、新川柳で最初の雑誌となった「五月鯉」の巻頭に載せられた句で、当時の久良伎の意欲が漲っている。歌人であり書道家でもあった久良伎の短冊は、一幅の作品として完成されている。
 「川柳久良伎」と署名し、川柳人の集まりばかりでなく、文人の集まりでも染筆し、川柳の正しい理解を広め、また、見知らぬ人の葬儀会場にて追悼句を認め、川柳の裾野の拡大に努力するという「川柳肉弾」のためで、自らだけが川柳であるというような狭い了見からの署名ではない。

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