選句形式の一。作者同士が相互に作品を選ぷ方法。連歌や俳諧などで《衆議判(しゅぎはん)》といわれたもの。
俳句では江戸末期(文政)に運座形式による句会が始まり、明治二四年伊藤松宇らの樵の実社が復活、日本流の即席探題膝回し、せり吟などに受けつがれたが、川柳でも天保期の後半から衆評、衆議判と呼ぶ互選形式を採り入れており、新川柳の句会も互選から始まっている。明治三七年六月五日、阪井久良伎の自宅で行われた新川柳最初の句会も、出題四題総互選の形式が採用されている。川柳の場合は、明治の復活期から大正期にかけて、もっばら行われたのは頂戴法(頂戴互選)で、のちにこれに難陳(互いに論難・陳弁する歌合以来の方式)を難陳式頂戴法が採られた。
また、俳句の膝回し(袋回し)や書き抜き互選も行われており、現在では進行役を定めての合評会システムが中心になっている。
膝回し互選
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