披講 ひこう

 選者が入選句を読み上げること。通常は、順位の下の句から読み上げられ、終わりに近づくほど高点句となり、最後に選者の軸吟が読み上げられて終る。川柳には特に定まった披講方式はなく、一回読み、二回読み、一部二回読みなど、選者や地域によって多少ずつ違いがある。歌披講に始まる用語。
 『柳多留』(40篇)にも「麹の莚の連衆、月々秀逸に高名を著さんと、かたづを呑、口なめずりして、披講に名乗を上給う」と版元の星運堂菅裏が序文に記している。