a)一句一章
十七音の中で、言葉にも意味にも切れがなく、全体がひとつながりのものをいいます。
磨くほかない一足の靴である
気息のうえでは「磨くほかない 一足の 靴である」と軽く切って読めますが、意味的にはひとつながりで、この作品の余剰は、「である」と読み終わった直後から、読者の中にひろがり始めます。 意味の繋がりというのは、一意の中に対立する概念を持たないということで、中断や休止を必要としない一元的内容の作品化です。 歴史的、発生的な性格から、川柳にはこの形式が多くあります。