川柳性 せんりゅうせい

 <川柳性>は、川柳を川柳たらしめる特徴です。
 難しい問題ですので、しだいに身につけていただくものとして、ここでは簡単にご説明しましょう。
 まず、川柳は、一人で悦に入るような句ではなく、あくまでも共感をベースとした詩であるということです。これを<横の詩>ともいいます。
 つぎに、川柳には、諷刺が必要ですが、単なる高所に立った立場の諷刺ではいけません。
 そして、川柳は、機知の文芸ではあっても、頭で作るのではなく、しっかりとした<目>で事象を捉える必要があります。
 人間が生きていく上での世態人情から政治・経済に至るまで、人間と関わり無いことは何も有りません。川柳の<目>は、常に物事を観察し、そこから《発見》されることを共感を持った驚きとして表現していきます。これが、川柳の目、すなち<川柳性>ということです。