『川柳総合大事典』(全四巻) 雄山閣株式会社刊
各巻:5250円(税込)
川柳は、その発祥から2007年で満250年。発展と危機をいく度か繰りかえし、内容的にも幅広い言葉の世界を形成してきた。この事典は、川柳の全貌を4つの切り口から明らかにする最初の試みである。歴史、作品、評論、人物、書籍、用語、ビジュアルな史料など、川柳を識る上に欠かせない要素について、川柳学会学究の諸氏が筆を揮った。人間社会と共にあり、その表裏・機微を言の葉にのせてきた川柳という文芸のすべてがわかる大事典。
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玄武堂企画・川柳総合大事典編纂室
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第1巻 <人物編> 堺利彦・尾藤一泉編
(2007年8月刊行)
文芸の発祥の経緯から、その名称ともなった初代・柄井川柳を起点に、川柳を作り、川柳界を形成してきた多くの先達作家、指導者・研究者、評論家をはじめ、川柳という文芸の発展に深い影響を与えた周辺の人々を、〈川柳〉という物差しで計り直し、それぞれの人物を識ることから川柳の歴史と作品、多様性を理解する視点で纏められたもの。同時に多くの例句から、川柳という文芸が行ってきた人間描写を見ることができる。
第2巻 <歴史編> 尾藤一泉編
川柳史上の出来事を、時系列で辿ることにより、その発祥から二五〇年間の変遷を俯瞰する視点。同じ〈川柳〉という名で呼ばれる一連の文芸でも、時代毎に人々の価値観と時代背景が異なり、一律のものではない。川柳というものの発展と多様化を時間の物差しで体系化する。これまでは、部分的であった川柳史研究を通観したはじめての事典。多くのビジュアルな史料とともに、川柳二五〇年の波乱万丈が描かれている。
第3巻 <用語編> 尾藤一泉編
(2007年4月刊行)
すべての研究的アプローチの基礎となる「用語」を、川柳という特別の観点から解説したはじめての事典。単なる用語辞典としての機能ばかりでなく、川柳という文芸の本質を理解する上で重要な単語や一片のキーワードを解説、川柳の歴史的、形式的定義はもちろん、用語を通じて作句に関する基本的考え方や批評の方法、文学的、社会学的川柳の位置づけ、川柳を楽しむためのヒントなどが解説に盛り込まれている。
豊富な画像と懇切な解説
第4巻 <川柳界編> 堺利彦・尾藤一泉編
川柳という文芸を生み出し、育み継承してきたものを、その器である結社、情報発信の中枢である機関誌、作家をカプセルに入れた句集、川柳に関する研究や評論、解釈などというさまざまな切り口で示す書籍など、川柳界のハード面からアプローチする。250年にわたるこれらの蓄積は、川柳の内容的多様性を生み出すとともに、文化としての価値を確かなものにしている。古川柳から現代まで、川柳を支えてきたすべてがここにある。 |