サッポロビール主催 
 ビヤホール川柳 
東京
櫻井 正人(五九歳)

▲日常のすべてを脱ぎ捨てた解放感に浸りながら、身も心も、そして話題も、ほどよく茹であがる裸のつき合い。「露天風呂」とは、言い得て妙。
 
 「ビヤホール川柳」も第二回。今回はユーモアのある風景、類型を出た着想、句調のリズム感という三つのポイントを基準に選考に当たった。応募句三万余、予選の過程では格別気がつかなかったが、第二席以上の入選句を見ると、明らかに前回よりは水準が上がり、内容的にも多彩になった。ことに特徴的なのは、若い女性からの投句参加が増加したことで、これは他の川柳イベントでは見られない傾向である。若い女性とビヤホールが、もはや日常的風景になっているとはいえ、それに川柳をジョイントさせるためには、客観的視角を持たなければならない。そういう点で、彼女らの目のはたらきにはタンゲイすべからざるものがあり、今後の「ビヤホール川柳」にとってきわめて示唆的である。
入選句
愚痴自慢のろけ肴に口にあわ      北海道 日高 晤郎  (55歳)
今だけは男はいらぬビヤホール     北海道 杉本 禎子  (22歳)
札幌で旅のはじまり生ビール       千葉 岩楯 芳馬   (61歳)
ビヤホール枝豆だけで口説く奴      大阪 川西 直美   (46歳)
七人の敵を愛しているジョッキ       福岡 和田 彰夫   (65歳)
家計簿につけないママのビヤホール   佐賀 原 峻一郎   (68歳)
ジョッキからオーレ・オーレと泡の声   香川 三谷 典子   (48歳)
娘やるだから付き合え大ジョッキ     東京 井川一太郎  (60歳)
世紀末何が起きてもビヤホール     大阪 水元 誠一   (27歳)
今年2月〜5月にかけて、皆様から募集した1999年度「ビヤホール川柳」の入選作品が次のように決定しました。応募総数は3万3,238通。審査は川柳作家の尾藤三柳氏が担当しました。
 当選と一席作品を含む20点については、1作品づつ20種類のビヤコースターにし、7月中旬からサッポロライオンの全国の店鋪で使用します。
 ぜひ川柳をつまみにビール、という風景をお楽しみ下さい。
 

 

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