川柳は、定まった形式を持っています。
一般に「5・7・5」とか「十七音」といわれるものがそれです。
このように、5音節と7音節のフレーズを交互に三つ重ねて、5・7・5となり、全体では17音節になるのが、基本的な構成です。この場合、はじめの5音節を「上五」(または「初五」)、まんなかの7音節を「中七」、さいごの5音節を「下五」(または「座五」)と呼びます。
これは《定型詩》の一種で、同型の定型詩に俳句があります。
定型詩
伝統的に詩句の数とその配列の順序とが一定している詩型を定型詩といいます。漢詩の五言・七言の絶句や、和歌や俳句など、みな定型詩です。
これにたいして、決まった形をもたない詩を《自由詩》とか《不定型詩》とよびます。代表的な定型詩には次のようなものがあります。
短歌 5・7・5・7・7 (31音)
どどいつ 7・7・7・5 (26音)
俳句 5・7・5 (17音)
川柳 5・7・5 (17音)
定型というリズム感や慣れ親しんだ調子は、標語も同様ですが、耳に入りやすく、共感しやすいという性質があります。
たとえば、時事川柳などの訴求力は、定型であってこそ、その効果を発揮する場合があります。共感を狙う場合、その手段としての定型の句調を重視することが、何よりも存在意義を高めるものとなるだでしょう。
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