選者の入選句披講に対して、句主が名乗りをあげること。 『誹風柳多留』四〇篇の序(菅裏)に、「麹の廷の連衆、月々の秀逸に高名を著さんと、かたづを呑、口なめずりして、披講に名乗を上給ふ」とあるように、川柳では文化期以降盛んになる月次句会で、披講―呼名の応答形式が定着したと思われる。 辞書的には存在しない呼名の語がいつごろから用いられたか定かでないが、明治から現在まで、これに代るいい方はされていない。