古川柳の三要素の一。俳諧の平句を受け継ぐ形式上の機智的な性格。
朝帰りだんだん家が近くなり
その手代その下女昼は物言わず
俳諧では、日常身辺のさりげない事象をきっかけにして、自然や人生への深みへ入っていく境地をいい、平明な言葉を使うことがポイントとされる。
鶯や餅に糞する縁の先
『葛の松原』
鞍壷に小坊主乗るや大根引
『炭俵』
どむみりとあふちや雨の花曇 『芭蕉翁行状記』
行あきや手をひろげたる栗のいが 『続猿蓑』
穿ちは軽みに支えられ、結果としておかしみを生む。穿ちがない軽みは、単なるくすぐりに陥る。
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